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本書は、昭和を代表する俳人・松本たかしの作品を集成した書籍です。角川書店から刊行された「現代俳句文学全集」シリーズの第2巻として、1957年に出版されました。内容は、松本たかしの代表的な句を中心に、その作風の変遷や生涯をたどることができるように構成されていると考えられます。能楽師の家系に生まれ、高浜虚子に師事した彼の、伝統的な格調と近代的な感性が融合した俳句の世界を、体系的に理解することを目的としています。特定の句集の復刻ではなく、全集の一部として編纂されているため、読者は松本たかしという俳人の全体像を、同時代の他の俳人との関係性の中で把握することができます。
本書が発売された1957年当時に売れた理由は、戦後復興期における文化的な教養への渇望と、「全集ブーム」という時代背景が大きく影響していると考えられます。当時の読者は、戦争によって一度断絶された感のある日本の伝統文化を、体系的に学び直したいという強い欲求を持っていました。そのような中で、岩波書店や筑摩書房などに代表される大手出版社が次々と文学全集を刊行し、家庭の本棚に全集を揃えることが一種の知的ステータスと見なされていました。
本書は単体の句集としてではなく、権威ある「現代俳句文学全集」という壮大なプロジェクトの一部として世に出ました。これにより、個々の読者が松本たかしのファンであるか否かにかかわらず、「現代俳句の全体像を把握するための一冊」として購入された可能性が高いです。他の俳人の巻とセットで所有することに価値が見出され、シリーズ全体の勢いに乗る形で販売数を伸ばしたと推測されます。
では、なぜ売れ続けたのか?
