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本書『柔道講座〈第2巻〉』は、「柔道の神様」と称された三船久蔵十段による全5巻シリーズの「投技篇」です。柔道の根幹をなす投げ技について、その原理・原則から具体的な技の掛け方までを体系的に解説しています。各技は、詳細な説明文と共に、一連の動きを捉えた連続写真を用いて視覚的に理解できるよう構成されています。技の分類や名称、基本動作といった基礎的な内容から、高度な連絡技や変化技に至るまで、柔道の投げ技に関する包括的な知識を提供する技術教本です。
本書が発売された1955年頃は、戦後の武道禁止令が解除され、柔道が再び学校教育や社会で急速に普及し始めた時期にあたります。柔道人口の増加に伴い、質の高い指導書への需要が非常に高まっていたと考えられます。そのような状況下で、「柔道の神様」という絶対的な権威を持つ三船久蔵十段が自ら著した本書は、他の類書とは一線を画す存在でした。多くの学習者や指導者が、技の「正解」を求めて本書を手に取ったと推測されます。また、当時としては画期的であった連続写真による解説は、静止画では伝わりにくい技の一連の流れやタイミングを直感的に理解させ、学習効果を飛躍的に高める革新的な手法でした。この権威性と革新性の組み合わせが、当時の読者ニーズに合致し、ベストセラーとなる原動力になったのではないでしょうか。
では、なぜ売れ続けたのか?

(1955年)