📬 ロングセラー通信
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本書は、全7巻からなるシリーズ『風土記日本』の最終巻として、1958年に平凡社から刊行された書籍です。内容は大きく二つのパートに分かれています。一つは、シリーズ全体を総括し、日本の風土に関する多角的な視点からの論考を収めた「総記」パート。もう一つは、第1巻から第6巻までに収録された膨大な地名、人名、民俗、歴史事項などを網羅し、五十音順に整理した詳細な「索引」パートです。本書の目的は、シリーズ全体の知識を体系的に俯瞰し、読者や研究者が必要な情報へ迅速にアクセスするためのナビゲーションツールとして機能することにあります。個別の地域情報を超えて、日本全体の風土を横断的に理解し、探索するための学術的な羅針盤と言える一冊です。
本書が発売された1958年当時に売れた理由は、戦後復興を経て高度経済成長期へと向かう社会の知的好奇心と、シリーズ企画全体の完成度にあったと考えられます。当時の日本は、経済的な安定と共に自国の文化や歴史、郷土への関心が高まり始めた時期でした。全国の風土を網羅的に解説する『風土記日本』シリーズは、そうした「日本とは何か」を知りたいという国民的な教養欲求に応えるものでした。中でも本巻は、単なる最終巻ではなく、全6巻の知識を統合し、実用的なリファレンスへと昇華させる「要」の役割を担っていました。百科事典の編纂で定評のある平凡社というブランドの信頼性も相まって、シリーズ購入者にとっては全巻の価値を保証する必須アイテムであり、教育機関や図書館、郷土史家にとっても、体系的な知識を一括で入手できる画期的な企画として受け入れられたと推測されます。
では、なぜ売れ続けたのか?

(1958年)