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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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講談社 (2012年)
本書は、芥川賞作家の平野啓一郎氏が提唱する「分人(dividual)」という新しい人間観を提示する一冊です。従来の西洋的な「個人(individual)」、すなわち分割不可能で唯一無二の「本当の自分」という考え方を問い直し、人間は対人関係や場所ごとに異なる側面(分人)を持っており、その総体が「私」であると論じます。特定の相手との間で形成される分人を肯定することで、「本当の自分」という幻想に縛られる苦しみから読者を解放することを目指しています。自己理解、コミュニケーション、恋愛、死生観といったテーマを「分人主義」の視点から再解釈し、複雑な現代社会における人間関係の悩みを捉え直すための新たな思考の枠組みを提供しています。
本書が発売された2012年当時に大きな支持を得た理由は、SNSの普及という時代背景と、それに伴う読者の潜在的な悩みに的確に応えたからだと考えられます。当時、TwitterやFacebookが一般化し、多くの人がオンラインとオフラインで異なるキャラクターを使い分ける経験をし始めていました。これにより、「本当の自分はどれなのか」という戸惑いや、複数の自己を演じることへの罪悪感が生まれつつありました。従来の自己啓発書が「ブレない自分」「唯一の本当の自己」を追求する中で、本書は「複数の自分があっていい」と肯定する、全く新しい視座を提供しました。この「分人」という概念は、SNS時代の自己のあり方を肯定し、精神的な負荷を軽減する処方箋として機能したと考えられます。芥川賞作家という権威を持つ著者が、哲学的なテーマを平易な新書で語ったことも、幅広い読者層に受け入れられた一因でしょう。
では、なぜ売れ続けたのか?
最新(4/23): 3,412位 / 期間中の最高位: 1,811位 / 最低位: 4,622位