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本書は、1957年に刊行された『現代英文法講座』全10巻のうちの第7巻で、「現代口語文法」を専門に扱った学術的な文法書です。従来の書き言葉中心の規範文法とは一線を画し、当時実際に話されていたアメリカ英語やイギリス英語の音声、リズム、イントネーション、構文、慣用表現などを体系的に分析・解説することを目的としています。具体的な内容としては、会話における省略形、倒置、間投詞の機能、あるいは丁寧さの度合いを示す表現の文法的構造など、コミュニケーションの実態に即した文法現象が扱われています。特定の学習法を提唱するのではなく、あくまで口語英語の仕組みを客観的に記述することに重点が置かれているのが特徴と考えられます。
本書が発売された1957年当時、日本では戦後のアメリカ文化への強い憧れから、映画や音楽を通じて「生きた英語」に触れる機会が急増していました。しかし、学校で教えられる英語は依然として書き言葉中心の伝統的な文法が主流であり、学習者はそのギャップに大きな壁を感じていたと考えられます。多くの文法書が「こうあるべき」という規範を説く中で、本書は「実際にどう使われているか」という口語の実態に焦点を当てました。この「記述的アプローチ」は、ネイティブスピーカーの自然な会話を理解したいと願う、当時の進歩的な学習者や英語教師のニーズに的確に応えたものと推測されます。『講座』という権威あるフォーマットで、最先端の言語学的な知見を提供したことが、類書との明確な差別化要因となり、発売当初の成功につながったと考えられます。
では、なぜ売れ続けたのか?
