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作品概要
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本書は、虫歯になったワニさんと、その治療にあたる歯医者さんの両者が抱く「歯医者への恐怖」をテーマにした絵本です。物語は、ワニさんの視点と歯医者さんの視点が交互に描かれる構成になっています。ワニさんは「はいしゃさんなんてこわくない」と自分に言い聞かせながら歯医者に向かい、一方の歯医者さんも「わにのしごとなんてこわくない」と準備を進めます。診察室で対面した二人は、心の中で同じように「どきっ」とし、お互いを怖がります。治療の過程でも、二人の心の声がシンクロしながら展開し、恐怖を乗り越えて治療を終えます。最後は互いに感謝しつつも、ワニさんが「もうこない」と本音を漏らすユーモラスな結末で締めくくられます。恐怖という感情を、患者と医者の両側から対等に描いている点が特徴的な作品です。
本書が発売された1984年当時、絵本市場には子どもの生活習慣を教える「しつけ絵本」が多く存在したと考えられます。特に「歯磨き」や「歯医者」は、親が子に教えたいテーマの代表格でした。しかし、その多くは「虫歯は痛い」「歯医者は怖くない」といった一方向的な教訓を伝えるものが主流だったと推察されます。
このような状況下で、本書は「歯医者さんも患者(ワニ)を怖がっている」という斬新な視点を提示しました。これは、当時の類書にはない画期的な差別化ポイントでした。子どもは、自分だけが怖いのではないと知ることで安心感を得られ、親は、恐怖を無理に否定せず子どもに寄り添う新しいアプローチを見出しました。つまり、子どもの「歯医者嫌い」という普遍的な悩に対し、一方的な説得ではなく「恐怖の共有」という解決策を提示したことが、当時の読者の心を掴み、大きな支持を集める要因になったと考えられます。五味太郎氏のモダンでユーモラスな絵柄も、教訓的な重さを感じさせず、純粋なエンターテイメントとして受け入れられやすかった点も大きいでしょう。
では、なぜ売れ続けたのか?
最新(4/23): 5,181位 / 期間中の最高位: 5,181位 / 最低位: 5,181位