📬 ロングセラー通信
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本書は、第二次世界大戦という激動の時代において、スイスがどのようにして独立と中立を維持したのかを、外交官であった著者の視点から分析した歴史ノンフィクションです。ナチス・ドイツやファシスト・イタリアなど枢軸国に四方を囲まれた「ヨーロッパのバルコニー」という孤立した状況下で、スイスが駆使した武装中立政策、巧みな外交交渉、そして国内の政治的・経済的緊張を詳細に描いています。大国間のパワーゲームの中で、小国がいかにして生き残るかという戦略的課題を、具体的な歴史的事実に基づいて解き明かすケーススタディとして構成されています。
本書が発売された1952年は、日本がサンフランシスコ講和条約によって主権を回復した直後であり、国家の新たな進路を国民全体が模索していた時代です。敗戦国として、大国の間でいかに自立性を保つかという問いが社会に満ちていたと考えられます。そうした中、小国でありながら武装中立を貫き、大戦の惨禍を免れたスイスの歴史は、日本の未来を考える上での貴重な参照モデルとして、多くの知識人や国民の強い関心を集めたと推察されます。著者が現役の外交官であったことも、単なる歴史研究書ではない、実践的な洞察に満ちた書物としての信頼性を高め、読者の購買意欲を刺激した要因でしょう。
では、なぜ売れ続けたのか?
