📬 ロングセラー通信
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本書は、組織における中間管理職、すなわち部課長の役割と機能を体系的に解説する経営書です。トップマネジメントの意思決定を現場に浸透させ、同時に現場の情報をトップに伝達するという「上下の結節点」としての役割を定義します。さらに、部門間の利害を調整し、円滑な協業を促進する「水平方向の調整役」としての機能も重視しています。単なる部下指導の技術論に留まらず、組織全体の情報流通と人間関係のハブとしての中間管理職の存在意義を明らかにし、そのための心構え、コミュニケーション技術、権限委譲の方法などを具体的に論じることを目的とした一冊です。
本書が発売された1952年頃の日本は、戦後復興の真っ只中にあり、GHQの指導下で財閥解体などを経て、企業は近代的な組織経営への転換を迫られていました。旧来の家父長的な経営から脱却し、アメリカの先進的な経営学を取り入れようとする機運が高まっていた時代と考えられます。このような背景の中、多くの企業で新たに設置された「部課長」というポストに就いた人々は、自らの役割を定義し、実践するための具体的な指針を渇望していました。当時、経営書といえば創業者やトップ層向け、あるいは専門的な生産管理論が中心でした。本書は、これまで光が当たらなかった「ミドル・マネジメント」という階層に明確に焦点を当てたことで、類書にはない独自のポジションを確立したと推測されます。組織の歯車としてではなく、主体的な指導者としての部課長の在り方を提示した点が、当時の読者のニーズに合致し、広く受け入れられた要因だと考えられます。
では、なぜ売れ続けたのか?
