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作品概要
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本書は、歴史学者・網野善彦が日本中世における天皇の権威の本質を解き明かす歴史書です。従来の政治史や経済史の枠組みでは捉えきれなかった、天皇の持つ宗教的・文化的な権威に焦点を当てています。後醍醐天皇や足利義満といった人物を分析し、彼らが単なる権力者ではなく、社会の周縁に位置する芸能民、職人、商人といった「異形」の人々と深く結びつくことで、その超越性を担保していたと論じます。絵巻物などの視覚史料を駆使し、農耕民中心の固定的な社会観を相対化。荘園制社会の外側に広がる「無縁・公界」と呼ばれるアジール(自由領域)の存在を明らかにし、天皇がその庇護者として機能していたという、新たな中世社会像を提示する一冊です。
本書が発売された1993年頃は、バブル経済が崩壊し、日本社会が自明としてきた成長モデルや価値観が揺らぎ始めた時代だったと考えられます。このような先行き不透明な状況下で、多くの人々が「日本人とは何か」「この社会はどこから来たのか」という根源的な問いを抱き始めていました。本書は、そうした知的欲求に応える形で受け入れられたと推察されます。
従来の歴史書が武士や貴族といった支配層を中心に描くのが一般的だったのに対し、『異形の王権』は、芸能民や職人といった社会の周縁に置かれた人々に光を当て、彼らこそが天皇の権威を支える重要な存在だったという斬新な視点を提示しました。これは、固定化された「正史」に飽き足らない読者にとって、非常に刺激的だったと考えられます。また、天皇という「中心」と被差別民という「周縁」をダイレクトに結びつける大胆な仮説は、既存の歴史観を根底から覆す知的なスリルを提供し、多くの読者を魅了したのではないでしょうか。
では、なぜ売れ続けたのか?
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