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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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講談社 (2007年)
本書は、哲学者の内山節が「キツネにだまされる」という現象が成立していた社会と、それが失われた現代社会を比較考察する哲学・思想書です。単なる民俗学的な解説にとどまらず、「キツネ」という象徴的な存在を切り口に、かつての日本人が持っていた自然や共同体との関係性を描き出します。そして、近代化の過程で人々が論理的・合理的な思考様式を獲得する一方で、どのような世界観や人間関係を喪失したのかを問いかけます。本書の目的は、キツネと人間の関係史を通じて、近代社会が依拠する前提そのものを見つめ直し、現代人が生きる世界の意味を再考する視点を提供することにあります。
本書が2007年当時に売れた理由は、近代的な合理主義へのカウンターとして、失われたものへの価値を見出そうとする時代の空気と合致したからだと考えられます。当時の日本は、小泉改革後の格差社会という言葉が広まり、経済成長の裏側でコミュニティの希薄化や精神的な空虚感が問題視され始めた時期でした。このような状況下で、多くの読者は効率や合理性だけでは測れない豊かさや、人間的なつながりを求めていたと推測されます。本書は「キツネにだまされる」というキャッチーでノスタルジックなテーマを入り口に、難解になりがちな近代社会論を平易な言葉で展開しました。これにより、専門的な社会評論や哲学書とは一線を画し、普段そうしたジャンルを読まない層にも「自分たちの失ったもの」について考えるきっかけを与え、幅広い読者の知的好奇心と潜在的なニーズを捉えることに成功したのではないでしょうか。
では、なぜ売れ続けたのか?
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