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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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本書は、フランスの社会学者・文化人類学者マルセル・モースによる古典的名著です。中心となる『贈与論』では、ポリネシアの「クラ」や北米先住民の「ポトラッチ」といった民族誌的事例を分析し、未開社会における「贈与」が単なる自発的な行為ではないことを論じます。モースは、贈与には「与える義務」「受け取る義務」「お返しをする義務」という3つの義務が内在しており、この交換システムが社会全体の秩序や連帯を形成する根源的なメカニズムであると主張しました。この「全体的社会事実」という概念を通して、経済・宗教・法が未分化な社会の構造を解き明かします。他に、人間が無意識に行う身体の動きが社会的に形成されることを論じた『身体技法論』も収録されています。
本書が新訳として発売された2014年頃は、リーマンショック後の経済停滞や東日本大震災を経て、人々が新自由主義的な市場原理や金銭的価値観に疑問を抱き始めた時期でした。利益追求だけではない、人間的なつながりやコミュニティの価値が見直される中で、「贈与」というテーマが時代のニーズに合致したと考えられます。また、SNSの普及により「いいね」やシェアといった非金銭的な交換が日常化し、クラウドファンディングのような新しい経済モデルが登場したことも、贈与という行為への関心を高める追い風となりました。単なる経済学の入門書ではなく、文化人類学の具体的な事例から社会の根源的な仕組みを問う本書のアプローチが、資本主義社会を相対化して捉えたいという当時の読者の知的好奇心を刺激したのではないでしょうか。岩波文庫という信頼あるレーベルからの新訳という点も、手に取りやすさを後押しした一因と推察されます。
では、なぜ売れ続けたのか?
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