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『みんなうんち』は、生きとし生けるものが皆「うんち」をするという、普遍的な生命現象をテーマにした科学絵本です。物語は「いきものは たべるから みんな うんちを するんだね」というシンプルな言葉から始まります。ゾウの大きいうんちからネズミの小さいうんち、ヘビの長いうんち、鳥が飛ばしながらするうんちまで、多種多様な動物の排泄の様子が、五味太郎氏ならではの明快でユーモラスなイラストと共に描かれます。魚や虫のうんちにも触れることで、生き物の世界の広がりも示唆します。そして最後に人間の子供が登場し、「だから きみも」と読者に語りかけることで、排泄という行為が自然で当たり前の営みであることを肯定的に伝えます。科学的な解説ではなく、生命のサイクルを直感的に理解させる構成が特徴です。
本作が発売された1981年当時、家庭での子育てにおいて排泄をどう教えるかは普遍的な課題でした。特にトイレットトレーニング期の子供は、うんちを汚いもの、恥ずかしいものと捉えがちです。多くの親が、このテーマを明るく肯定的に子供に伝えるための教材を求めていたと考えられます。
当時の科学絵本���写実性や知識の正確さを重視する傾向にあった中で、本作はグラフィックデザイナーである五味太郎氏の、大胆で様式化されたイラストとユーモアあふれる視点によって際立っていました。うんちという直接的なテーマを、タブー視したり教訓的に扱ったりするのではなく、「生き物みんなの共通点」という生命の大きなサイクルの中に位置づけた点が画期的でした。このアプローチは、子供の素朴な疑問に答えるだけでなく、排泄への心理的な抵抗感を和らげる効果を持ち、しつけに悩む親たちの強力な味方として受け入れられたのではないでしょうか。単なる知識の提供を超えた、情緒的な課題解決という価値を提供したことが、発売当初のヒットにつながったと推察されます。
では、なぜ売れ続けたのか?
