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作品概要
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鹿島出版会 (1980年)
本書は、建築家・槙文彦と彼の研究室が、日本の都市空間に潜む独自の構造を解明した研究書です。西洋の透視図法的な「見える」都市計画とは対照的に、日本の都市が持つ「見えがくれ」という空間的特質に着目し、その核心概念として「奥」を提示します。東京の谷中、神楽坂、代官山といった実在の街をフィールドワークの対象とし、路地、坂、囲まれた広場などがどのようにして「奥」の感覚を生み出しているのかを、豊富な写真やダイアグラムを用いて視覚的に分析していきます。単なる景観論にとどまらず、記号論や現象学的なアプローチを交えながら、人々が都市空間をいかに体験し、認識するのかという根源的な問いを投げかける一冊です。
本書が発売された1980年頃は、高度経済成長が一段落し、画一的な近代都市開発への反省から、日本固有の文化や風景への関心が高まっていた時代と考えられます。そのような空気の中で本書は、西洋理論の模倣ではない「見えがくれ」や「奥」といった、日本人の身体感覚に根差した独自の分析視座を提示しました。これは、混沌としているように見える日本の都市の魅力を肯定的に捉え、語るための新しい「言葉」を読者に与えたのではないでしょうか。当時の多くの都市論が社会経済的なマクロ分析に終始する中で、実際に街を歩くフィールドワークに基づいたミクロな視点と、豊富な写真による視覚的な説得力は、専門家だけでなく一般の知的好奇心層にも強く訴求したと推察されます。学術書でありながら、自らが住む街を再発見するための「知的ガイドブック」としての役割を果たしたことが、発売当初の成功の要因だと考えられます。
では、なぜ売れ続けたのか?
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