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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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本書は、作家・石川達三が1937年に中央公論社の特派員として日中戦争に従軍した体験を基に執筆した従軍記録文学です。上海から南京への進撃と、その後の南京総攻撃に参加した日本軍兵士たちの姿を三人称の客観的な視点で描いています。主題は、戦争という極限状況がごく普通の人間をいかに変貌させ、非人間的な行為へと駆り立てるかという心理的プロセスに置かれています。英雄譚や戦闘の記録に留まらず、兵士たちの日常、略奪、そして残虐行為に至るまでの過程を克明に描写しており、発表当時は多くの箇所が伏字とされ、最終的に発禁処分となった歴史を持ちます。
1999年の中公文庫版が発売当初に売れた理由は、世紀末の時代背景と読者ニーズが合致した点にあると考えられます。戦後50年(1995年)を経て戦争の記憶の風化が叫ばれる一方、歴史認識をめぐる議論が再燃し、南京事件などへの関心が高まっていました。このような状況下で、本作は学校教育で語られる建前とは異なる、加害者側の視点から描かれた「生々しい記録」として、強い訴求力を持ったと推測されます。また、1998年公開の映画『プライベート・ライアン』に代表されるように、戦争の非人道的なリアルを求める空気が醸成されていたことも追い風となったでしょう。なにより、「発禁処分」という来歴が作品にタブー性と権威性を付与し、他の戦争文学とは一線を画す「読むべき禁書」としてのポジションを確立させ、知的好奇心の強い読者層を引きつけたと分析できます。
では、なぜ売れ続けたのか?
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