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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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本書は、近代日本を代表する批評家・小林秀雄が、江戸時代の国学者・本居宣長の思想と生涯に迫った評論です。作品の中心には、宣長が生涯を捧げた『古事記伝』の読解が据えられています。小林は、宣長がどのようにして漢意(からごころ)を排し、古代日本人の純粋な精神である「真心」や「もののあはれ」という概念に到達したのか、その思索の過程を緻密に追体験していきます。本書は単なる学術的な評伝ではなく、宣長の言葉と格闘する小林自身の精神の軌跡を記録したドキュメントでもあります。歴史上の人物を対象としながらも、人間の思考や言語の本質を探る普遍的な問いを投げかける作品です。
1992年の文庫版発売当時に本書が売れた理由は、バブル崩壊後の社会的な価値観の変化と、著者である小林秀雄の権威、そして作品の持つ独特のポジションが複合的に作用した結果と考えられます。
第一に、1991年のバブル崩壊を経て、日本社会が物質的な豊かさから精神的な充足や「日本人とは何か」という根源的な問いへと関心を移し始めた時期でした。この流れの中で、日本の古典思想の核心に迫ろうとする本書は、時代の知的な欲求に応えるものとして受け止められた可能性があります。
第二に、著者・小林秀雄の存在です。1983年に亡くなった後も「近代日本の批評の神様」としての評価は絶大で、その最晩年の大作である本書は、彼の思想の集大成と見なされていました。高価な単行本でしか読めなかった作品が文庫化されたことで、学生や一般の読者層が手に取りやすくなり、「読むべき教養書」として広く認知されたと推測されます。
最後に、専門的な学術書とは異なり、宣長の精神を小林秀雄が追体験する主観的で文学的なアプローチは唯一無二でした。この難解さが、単なる知識の獲得を超えた「知的挑戦」としての価値を生み出し、当時の読者を強く惹きつけたと考察できます。
では、なぜ売れ続けたのか?
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