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本書は、1982年に連載が開始された大友克洋によるSFアクション漫画『AKIRA』の第1巻です。物語の舞台は、第三次世界大戦によって崩壊し、新たな首都として再建された2019年の「ネオ東京」。この混沌とした都市で、主人公の金田正太郎が率いる暴走族グループと、軍や反政府ゲリラ、新興宗教団体などが複雑に絡み合います。物語は、金田の仲間である島鉄雄が、軍が秘密裏に研究する超能力者と接触したことをきっかけに、自身も強大な超能力に覚醒し、その制御不能な力に翻弄され暴走していく様を描きます。テクノロジーの進化と社会の歪み、若者のエネルギーと疎外感を背景に、壮大なスケールのドラマが展開される導入部となっています。
本作が発売された1984年当時、日本はバブル経済前夜の好景気にあり、急速な技術発展への期待と、その先に待つ未来への漠然とした不安が社会に混在していました。漫画市場では、読者の年齢層が上がり、子供向けではない、よりリアルで複雑な物語が求められ始めていたと考えられます。そのような時代背景の中、『AKIRA』は他の漫画とは一線を画す圧倒的な画力で登場しました。建築物やバイクなどのメカニックの緻密な描き込み、映画的なカメラワークを駆使した構図、そして何よりページを埋め尽くす圧倒的な情報量は、それまでの漫画表現の常識を覆すものでした。単なる不良少年たちの抗争に留まらない、政府や軍をも巻き込む重厚な世界観と謎めいたストーリーは、大人も満足させられる新しいエンターテイメントとして、当時の読者に衝撃を与え、熱狂的に受け入れられたと推察されます。
では、なぜ売れ続けたのか?
