Amazon 売れ筋ランキング
作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
ランキング推移
ランキング推移を読み込み中…
過去30日の総合ランキング推移
ランキング推移を読み込み中…
過去30日の総合ランキング推移

うさぎが作った「どうぞのいす」。その傍らに立てられた看板には「どうぞ」とだけ書かれています。この椅子を舞台に、動物たちの間で意図しない「物々交換」が連鎖していく物語です。最初にやってきたろばは、持っていたどんぐりのかごを椅子に置き、昼寝を始めます。次にくまが来て、どんぐりを食べ、代わりに持っていたはちみつの壺を置きます。この連鎖はきつねのパン、りすのくりへと続き、最後に目を覚ましたろばは、かごの中身が自分の知らないくりに変わっていることに驚きます。本書は、直接的な教訓を語ることなく、動物たちの行動を通して「親切」や「思いやり」が連鎖していく様子を描き出し、読者にその温かさを感じさせる絵本です。
1981年当時に本書が受け入れられた理由は、安定成長期に入った日本の社会背景と、当時の親世代が求める教育ニーズに合致したからだと考えられます。高度経済成長を経て物質的な豊かさが満たされる一方、人々は心の豊かさや人との繋がりを重視し始めていました。核家族化が進む中で、地域社会の温かい交流への潜在的な憧れがあったと推測されます。
本作は、そうした時代背景に対し、「思いやり」というテーマを説教臭くなく提示しました。多くの道徳的な絵本が「〜しましょう」と直接的に教えるのに対し、『どうぞのいす』は善意の連鎖が偶然から生まれる様子を描くだけにとどめます。この「教えない」スタイルが、子どもに自発的な気づきを促したいと考える親のニーズを捉えたのではないでしょうか。また、「置いてあるものを食べたら、自分のものを置く」というシンプルなルールは幼児にも理解しやすく、物語の楽しさと教育的価値を両立させた点が、当時の類書との大きな差別化要因になったと考えられます。
では、なぜ売れ続けたのか?
最新(4/29): 1,368位 / 期間中の最高位: 973位 / 最低位: 1,748位