📬 ロングセラー通信
毎日1冊、10年売れ続ける本の秘密をお届け。
無料・いつでも解除可能
本書は、人生における成功を決定づける要因は、生まれ持った才能や知能指数(IQ)ではなく、「GRIT(グリット)」であると提唱する一冊です。グリットとは、著者が定義する心理学的な概念で、「情熱」と「粘り強さ」という二つの要素から構成されます。著者は心理学者としての自身の研究や、軍士官学校の候補生、全国スペリング大会の出場者、トップアスリートなど、様々な分野で卓越した成果を上げる人々への調査に基づき、この結論を導き出しました。本書では、グリットの重要性を科学的根拠と共に解説するだけでなく、誰もが後天的にグリットを測定し、伸ばしていくための具体的な方法論を提示しています。そのアプローチは、自分自身のグリットを内側から高める方法と、親や教育者、リーダーが他者のグリットを外側から育む方法の両面に及びます。
本書が2016年の発売当初に大きな注目を集めた理由は、主に三つの要因が複合的に作用した結果と考えられます。第一に、著者のアンジェラ・ダックワース氏が2013年に行ったTEDトークが既に世界的な話題となっており、書籍の発売前から「GRIT」という概念への高い関心が存在したことが挙げられます。第二に、当時の社会背景として、「才能神話」への懐疑と「非認知能力」の重要性が教育界やビジネス界で広く認識され始めていたことが挙げられます。本書は、そうした時代のニーズに対し、「努力は科学的に測定・育成できるスキルである」という明確な答えを提示しました。第三に、従来の精神論的な努力本とは一線を画す、心理学研究に基づいた豊富なデータと実例が、その主張に強い説得力を与えました。これらの要因が組み合わさり、生まれつきの能力に限界を感じていた多くの読者に、再現可能な成功法則として受け入れられたと推測されます。
では、なぜ売れ続けたのか?
