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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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本書は、随筆家・白洲正子が、平安時代末期の歌人・西行の生涯と精神性に迫る紀行文的評伝です。著者は、西行が歌を詠んだ吉野の桜、高野山、伊勢など、その足跡を自らの足で辿ります。単なる史実の解説や和歌の解釈に留まらず、その土地の風土や歴史を肌で感じながら、西行が何を思い、何を求めて漂泊の旅を続けたのかを、著者自身の深い教養と鋭い審美眼を通して思索していきます。読者は、西行という一人の人間の実像に迫る旅路を追体験すると同時に、白洲正子という稀有な知性の思索の過程に立ち会うことになります。古典文学でありながら、極めてパーソナルな旅の記録という側面を併せ持つ作品です。
本書が発売された1996年頃は、バブル経済が崩壊し、物質的な豊かさから精神的な充足へと人々の価値観が移行し始めた時期でした。こうした時代背景の中、世俗を捨てて美と救済を求めた西行の生き方は、多くの読者の心を捉えたと考えられます。加えて、著者である白洲正子は、すでに日本の伝統文化や美意識を語る上で他の追随を許さない権威としての地位を確立していました。その白洲が、西行という難解なテーマを、自らの足で旅をするという具体的な「体験」を通して語った点に、類書との大きな違いがあります。学術的な研究書とは異なり、読者は白洲正子という信頼できる案内人と共に旅をするような感覚で、西行の世界に触れることができました。これは、古典への新しいアプローチを提示し、知的好奇心と精神的探求心を持つ当時の読者層のニーズに合致したのではないでしょうか。
では、なぜ売れ続けたのか?
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