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作品概要
なぜ発売当時に売れたのか
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本書は、1969年に20歳で自ら命を絶った著者、高野悦子氏が大学在学中の1965年から死の直前までを綴った日記をまとめた書籍です。内容は、1960年代後半の学生運動が激化する時代を背景に、一人の若者が抱える内面的な葛藤、孤独感、愛への渇望、そして生と死についての哲学的な思索が赤裸々に記録されています。特定の思想を主張したり、読者に何かを教えたりするものではなく、あくまで個人的な心の軌跡を追体験させる構成となっています。社会の大きなうねりの中で、自己の存在意義を見出そうともがく普遍的な青春の苦悩が、日付の入った日記形式で生々しく描き出されています。
本書が新潮文庫として発売された2003年頃は、バブル崩壊後の長期的な不況、いわゆる「失われた10年」を経て、若者の間に先行きの見えない不安感や閉塞感が広がっていた時代と考えられます。社会全体を覆う大きな物語が失われ、人々が自己の内面に関心を向ける傾向が強まる中で、本書が持つ「個人のリアルな苦悩」というテーマが、当時の読者ニーズと強く合致したのではないでしょうか。当時のベストセラーには自己啓発書や成功譚も多くありましたが、本書はそうした作品とは対極に位置し、解決策のない生の痛みを真正面から描いています。この赤裸々で不完全な姿が、かえって強い真正性を持ち、表層的な明るさに疲れた読者層に新鮮なものとして受け入れられたと推測されます。個人の日記という形式も、勃興期にあったブログ文化と共鳴し、他者の内面を覗き見たいという欲求に応えるものであった可能性も考えられます。
では、なぜ売れ続けたのか?
最新(4/26): 2,661位 / 期間中の最高位: 2,661位 / 最低位: 16,052位