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作家である“私”のもとに、「神楽坂を舞台にした怪談」の執筆依頼が舞い込むことから物語は始まります。しかし、神楽坂は“私”が心に封印してきた悲劇の舞台でした。主人公は迷いを抱えながらも、過去に起きた出来事の真実を求めて執筆を開始します。評判の占い師や悪夢が憑く家、鏡に映る見知らぬ子といった怪異譚が語られるうち、それらが互いに繋がり、謎と恐怖を増幅させていきます。怪異が怪異を呼ぶ連鎖の果てに、直視しがたい真相が明らかになります。本作は、ミステリの構造と実話怪談の形式を融合させ、読者が物語を「他人事ではない」と感じるような没入感のある恐怖体験を提供する一冊です。

(2021年)