📬 ロングセラー通信
毎日1冊、10年売れ続ける本の秘密をお届け。
無料・いつでも解除可能
本書は、AIやグローバル化といった変化の激しい時代を生きる14歳からの若者に向けて、未来を切り拓くための「思考法」を提示する一冊です。特定のスキルや知識を教えるのではなく、歴史、哲学、経済学などのリベラルアーツを武器に、物事の本質を見抜き、自ら問いを立て、変化を乗り越えるための知的体力を養うことを目的としています。コペルニクスやマキャベリといった歴史上の人物の意思決定を題材に、常識を疑い、世界を変えるための考え方を具体的に解説しています。未来は予測するものではなく、自ら創り出すものであるというメッセージのもと、読者がこれからの人生で武器となる普遍的な思考の道具箱を手に入れることを目指した書籍です。
本書が発売された2016年当時は、「第四次産業革命」や「AIの進化」といった言葉がメディアで頻繁に取り上げられ、未来への期待と同時に、自らの仕事や子供の将来に対する漠然とした不安が社会に広がっていた時期と考えられます。多くのビジネス書が最新テクノロジーの解説や短期的なスキル習得を説く中で、本書は「リベラルアーツ」という古典的かつ普遍的な知の重要性を説いた点が大きな差別化要因となったのではないでしょうか。
特に「14歳から」というターゲット設定が秀逸でした。これにより、教育熱心な親世代が「子供の未来のために」という明確な動機で購入する流れが生まれたと考えられます。また、著者である瀧本哲史氏の、東京大学での教歴とベンチャーキャピタリストとしての実践経験を併せ持つ特異な経歴が、その主張に強い説得力と信頼性を与えました。単なる未来予測や精神論ではない、骨太な「思考の指針」を求める当時の読者ニーズに、本書は的確に応えたと言えるでしょう。
では、なぜ売れ続けたのか?

(2016年)