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本書は、1979年に放送されたテレビアニメ『機動戦士ガンダム』の生みの親である富野由悠季監督自身が執筆した、全3巻からなる小説版の第2巻です。物語は、主人公アムロ・レイが所属する地球連邦軍の戦艦ホワイトベースのクルーたちが、ジオン公国軍との過酷な戦いを続ける様を描きます。第2巻では、ジオンの猛将ランバ・ラルとの死闘や、マチルダ・アジャンの救援、黒い三連星との激突といった、アニメでも中核をなすエピソードが展開されます。しかし、単なるアニメの文章化ではなく、登場人物の心理描写がより深く掘り下げられ、物語の展開や結末の一部がアニメとは異なるなど、作者による「もう一つのガンダム」として再構築されている点が大きな特徴となっています。
本書が発売された1987年当時、『機動戦士ガンダム』は社会現象を巻き起こした初回放送(1979年)と劇場版三部作(1981-82年)を経て、既に巨大なファン層を確立していました。さらに『Zガンダム』(1985年)や『ガンダムZZ』(1986年)といった続編が放送され、シリーズ全体が一つの文化として定着していた時代です。このような背景の中、ファンはアニメで描かれた物語をより深く理解したい、あるいは制作の裏側にある意図を知りたいという強い欲求を抱いていたと考えられます。その中で、他のアニメノベライズが物語をなぞるに留まる中、本作は「生みの親である富野監督自身が執筆した」という絶対的な権威性を持っていました。アニメとは異なる展開や深い心理描写は、既に物語を知るファンにとってこそ新鮮な驚きと発見を提供し、「監督が本当に描きたかったガンダム」への渇望を満たすものとして、熱狂的に受け入れられたと推察されます。
では、なぜ売れ続けたのか?

