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KADOKAWA/角川書店 (2000年)
本書は、ギリシャ生まれの作家ラフカディオ・ハーン(日本名:小泉八雲)が、明治23年(1890年)に初めて日本の土を踏んでから、松江で英語教師として暮らすまでの見聞をまとめた随筆・紀行文集です。横浜に降り立った際の第一印象から始まり、日本の家屋、庶民の暮らし、子供たちの様子、仏壇のある風景、神道や仏教に根差した日本人の精神性、そして各地の伝説や民話に至るまで、西洋人の鋭敏な感受性を通して驚きと共感をもって描き出しています。近代化の波が押し寄せる中で、失われつつあった「古き良き日本」の面影を、情緒豊かな筆致で記録した作品であり、西洋近代とは異なる価値観の中に美を見出したハーンの日本への深い愛情が全体を貫いています。
本書が2000年頃に売れた背景には、当時の社会状況と読者ニーズが深く関わっていると考えられます。2000年は、バブル崩壊後の「失われた10年」を経た経済的な停滞感と、IT化・グローバル化の本格的な進展が同時に存在する時代でした。このような先行き不透明な中で、人々は自らのアイデンティティの拠り所として「日本らしさ」や「精神的な豊かさ」を再確認したいという欲求を強めていたと推測されます。本書は、そうしたニーズに対し、単なる懐古趣味的な日本礼賛とは一線を画す「外部の目」という新鮮な視点を提供しました。日本人自身が見過ごしていた日常の美や精神性を、愛情深い異邦人が発見し、感動をもって語るという形式が、読者に自己肯定感と新たな発見をもたらしたのです。難解な日本人論や単なる観光案内とは異なり、文学的な筆致で「失われた日本の原風景」を追体験させる本書のあり方が、時代の精神に合致したと考えられます。
では、なぜ売れ続けたのか?
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