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岩波書店 (1989年)
本書は、近代資本主義の根底に流れる特有の精神、すなわち合理的かつ禁欲的に利潤を追求し続けるエートスが、いかにして形成されたのかを解き明かす社会科学の古典です。著者のマックス・ヴェーバーは、経済システムが人々の精神を規定するのではなく、逆に特定の宗教的倫理観が経済システムを生み出したのではないか、という問いを立てます。具体的には、プロテスタンティズム、特にカルヴァン主義における「予定説」と「天職(Beruf)」の観念に着目。信徒たちが救済の確証を得るために、世俗の職業労働に禁欲的かつ合理的に励んだ結果、意図せずして資本が蓄積され、近代資本主義の「精神」が育まれたという因果関係を論証しています。宗教という文化的領域と、経済という社会システムの間の意外な連関を歴史社会学的に分析した一冊です。
1989年という時代背景が、本書のヒットに大きく寄与したと考えられます。当時はバブル経済の末期にあたり、多くの日本人が経済的成功を追い求める一方で、その労働や富の追求に倫理的な意味を見出したいという潜在的な欲求を抱えていました。本書は、単なる金儲けではない「資本主義の精神」の起源を、宗教的禁欲という高尚なものに求めるため、自らの経済活動に歴史的な正当性や深い意味を与えたいと考えるビジネスパーソンや知識層に強く響いたと推察されます。
また、同年にはベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終結へと向かいました。これにより、マルクス主義的な唯物史観とは異なる視点から資本主義を分析する本書への注目が高まったと考えられます。経済的土台が文化を決めるとする見方に対し、文化や精神が経済を動かすというヴェーバーの視点は、資本主義社会の本質を捉え直すための新たな知的ツールとして、多くの読者に受け入れられたのではないでしょうか。
では、なぜ売れ続けたのか?
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